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シャーロック・ホームズの冒険今日はミステリーのなかでも探偵といえば一番有名なシャーロック・ホームズが登場する、コナン・ドイルの書いた「シャーロック・ホームズの冒険」について書いてみたいと思います。(漫画で連載されテレビでアニメ化されている「名探偵コナン」のコナンという名前はホームズの作者のコナン・ドイルの名前からとられています)
私はこの「シャーロック・ホームズの冒険」を中学生の時に図書館で初めて読みました。それからシャーロック・ホームズのシリーズに夢中になり、高校に入ってからは文庫本を買い、社会人になった時には高校の時買った文庫本は実家に置いて来てしまっていたのでまた文庫本を買いました。今でも時々ふっと手に取って読んでしまいます。
「シャーロック・ホームズの冒険」は短篇集で12編の話が載っています。
イギリスではホームズのシリーズは「緋色の研究」(1887年)「四人の署名」(1890年)の長編の作品が発表された後、この「シャーロック・ホームズの冒険」が1892年に発表されます。

もともと私は短編集が好きです。というのは本を読むのはたいていは就寝前の布団に入ってからで、私は布団に入ってから眠くなるのに大体30~40分ほどかかります。(布団に入って5分~10分ほどですぐ眠れる方がちょっと羨ましい・・・)
それで短編集だと1話を読み終えると丁度眠くなってそのまま眠りに就くという形になります。現在のミステリーは長編が多くて、特に最近の海外の翻訳されるミステリーはどんどん長くなって来ているようで、文庫本でもとても分厚くてなってきています。(中の文字が昔よりも字のサイズが大きくなっていることも影響しているのでしょうけれども)
そういえば、日本では作家さんの原稿料は原稿用紙1枚に対して値段が決まっているそうですが、海外の作家さんだと文字数か単語数で値段が決まるという話を聞いたことがあるので、それでだんだん海外の長編はどんどん長くなってきてるのでしょうか・・・
もともと最初の推理小説といわれるエドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」も短編ですし、江戸川乱歩さんの書かれた明智小五郎が最初に登場する「D坂の殺人事件」も短編だったのですけど・・・

シャーロック・ホームズの短篇集は「冒険」の後にも「回想」「生還」「最後の挨拶」「事件簿」と続きますが中でもこの「シャーロック・ホームズの冒険」が一番バラエティに富んだ事件が含まれていて満足度の高い作品が多く含まれています。「赤毛連盟」「唇の曲った男」そして有名な「まだらの紐」もこの中に収められています。私が一番好きなのはこの短編集の1番目に収録されている「ボヘミアの醜聞」です。

<ここからは「ボヘミアの醜聞」の内容について深く触れますので未読の方はご注意を>
ボヘミアの国王が王女との結婚を目前に、前に愛した女性アイリーン・アドラーに渡した恋文を取り返して欲しいとホームズに依頼します。その恋文が世間に出てると王女との結婚が破談になる可能性があるからです。依頼を受けたホームズは色々と策を練り恋文の隠し場所を見つけますが、最後に恋文を取り返すのに失敗してしまいます。(アイリーン・アドラーはホームズと同じくらい頭の切れる女性だったのです)
最後にどうなったかはここには書きませんが、ある意味これはホームズの失敗談になっています。
シャーロック・ホームズの短篇集の1番目の話がホームズの失敗の話というのはある意味すごい短篇集だなぁと思ってしまうのです。(探偵も美女で才女には弱かった・・・ホームズも完璧ではないという人間的魅力を感じます)

本格ミステリーは他の小説に比べて人間が描けていないとよく言われます。(新本格の方もデビュー当時よく言われていました)それは、心理描写をあまり深いところまで書いてしまうと犯人がすぐにわかってしまうからです。犯人の候補は登場人物全てに可能性がありますから、登場人物は会話や行動やさまざまなエピソードを重ねて行くことによってその人物像に奥行きを生ませていくしかありません。
また、探偵役の人物も解決の時までほとんど自分の推理過程を明かしませんのでなかなか探偵役の心理描写も難しいのだろうと思います。

でもこの「シャーロック・ホームズの冒険」のように短編ですが小さな事件のエピソード(特にホームズの短編の冒頭はホームズとワトソンの日常生活の会話から推理へと移って行く)が沢山重なっていくことによってシャーロック・ホームズの人物像がより深く際立っていくという小説の手法もあるように思います。また長編だと多くの場合殺人事件の為、どれだけ犯人に深い事情があったとしても犯人を罰することになりますが、短編の場合盗難事件や軽犯罪の事件も多い為、犯人がわかったとしても刑事でなく探偵の場合そこに犯人への慈悲の心とかが見えたりして本格ミステリーが単に犯人を当てるパズル的な小説でなく、読んで面白い小説になっていくような気がします。

日本の新本格の中でシリーズの短編を多く出しているのは有栖川有栖さんの火村英生が活躍する国名シリーズ(「ロシア紅茶の謎」など)ですが、私も全てを読んでいる訳ではないのですけども、まだ火村英生の事件の失敗談を書かれておられないのなら、是非書いてもらいたいなぁと思います。

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